現在は、日本人の2人に1人ががんになる時代と言われています。その中でも特に増えてきているのが大腸がんです。今回は、増加傾向にある大腸がんに、もし自分がなってしまったら？ ということでお話をします。がんの治療はどんどん進化していますが、その中でも大腸がんは手術だけでなく抗がん剤治療も重要です。手術の後遺症や抗がん剤の副作用と闘いながらも、社会で活躍している人がたくさんいらっしゃいます。あなたの身の回りにも、闘病しながら、仕事に、育児に、家庭に、自己実現に、とがんばっておられる方がきっといらっしゃるでしょう。
このブログはパンダ先生の病気の学校という動画解説サイトの紹介をしています。患者さん、患者さんのご家族など近しい人たちが病気について正しい知識を得て、充実した日々を過ごしてほしいという願いから、できるかぎり分かりやすく、詳しく動画解説をしています。この記事を読んで「イイね！」と思ったら、ぜひ動画サイトもご覧ください。
1、大腸癌だと言われたらどうしたらいいの？
実は、最初は大腸がんだと思われたけれども、詳しく調べたら”大腸がんではなかった”、というケースもあります。まずは大腸の内視鏡検査を受けていただき、その病気から取ってきた細胞を顕微鏡で見る検査（病理検査）の結果をしっかりと確認しましょう。まれに、他のがんの転移や、良性の腫瘍、炎症性の疾患、リンパ腫などの別の臓器の病気だったということもあります。一般的には、大腸がんの細胞は「腺癌（せんがん）」というタイプのものになります。大腸の病変から「がん細胞が検出されたかどうか」を必ず確認しておきましょう。
2、大腸癌だと確定したら、ほっといてはいけません
大腸がんだと確定したら、はやめに治療をしていきましょう。がんは放っておいても決して治らないからです。症状が無くても、しっかり治療をしていきましょう。
がんにはいろいろな治療法がありますが、大腸がんに関して言えば、ほとんどの患者さんで手術が治療の中心になります。
大腸がん治療ガイドラインというものが作られていて、どこの病院でもおおむね同じ治療方針を提示されると思います。まずは、このガイドラインを見てみるのも良いかもしれません。検索すると大腸癌研究会のホームページで大腸がん治療ガイドライン（2019年版）を見ることができます。ただし、これは医師向けに作成されているので、少し内容が難しいです。パンダ先生の病気の学校では、このようにインターネット上の難しい医療情報を分かりやすく、詳しく動画で解説しています。よければ、動画サイトにアクセスしてチャンネル登録をしてみてくださいね。
それでも、がんの治療はケースバイケースです。人それぞれ、体力や栄養の状態は違いますし、同じステージでもがんから出血していたり、がんで通りが狭くなって腸閉塞を起こしていたり、重症な持病を持っている人もいるからです。わからないところは、わからないままにせず、あなたの主治医に質問してみましょう。
3、「ステージ」は、がんの深さと転移状況によって決まる！
がんが治らなくなる原因は、
- １．がんが大きく成長して大腸の外に飛び出してしまい、手術で取り切れなくなってしまう
- ２．がんが、遠くの臓器にあちこと飛び火してしまい、手術で取り切れなくなってしまう
この2つのパターンがあります。
ステージというのは、がんの重症度を表す指標ですが、ステージは、がんの「深さ」と、がんの「飛び火」の状況によって決められます。 がんの深さを深達度（しんたつど）といい、飛び火のことを転移（てんい）と言います。そして転移にはリンパ節転移と遠隔転移があります。ここまで話して、もうややこしくなってしまいましたよね。
このあたりについては、解説動画で詳しく図解して説明しています。ぜひご覧ください。
4、大腸癌ステージの表
ステージ分類は、何年かに一度バージョンアップされるのですが、最近はかなり複雑になっています。2021年現在、最新のステージ分類表はこのようになっています。
複雑に見えますが、理屈を知れば内容は意外と単純です。動画では、大まかなステージの決め方について、さらに分かりやすく解説しています。
ステージが上がるほど、治りが悪くなります。そのため、ステージに応じて、手術で取る範囲を広くしたり、手術後に抗がん剤を使用したりして、すこしでも治癒率を上げるようにガイドランに治療方針が書かれています。
6、まとめ
今回の病気の学校ブログでは、大腸がんのステージについて解説しました。がんと聞くと怖くなったり、不安になったりするかもしれませんが、放置していても治りません。大腸がんについて知ることで、治療に前向きな気持ちになり、不安が少しでも解消されるかもしれません。
動画ではもっと詳しく、そしてわかりやすく説明をしています。ぜひご覧ください！
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